2013年5月4日土曜日

カルテット!人生のオペラハウス

老いたら、こんな格好で歌ってみたい
原題「Quartet」

スポーツ界でよく言われるジンクス「名選手は名監督には必ずしもなれない」

これは映画界にも通じるものがあるのかもしれないなぁ...。
と、思わずにいられなくなってしまった作品。
若しくは、監督業に乗り出すには、機を逸してしまってたかもなぁ...。
とも、思わせられた。

その名、ダスティン・ホフマン、名だたる名優。

昨年末に観賞した「レ・ミゼラブル」が未鑑賞であれば、今作のクラシック音楽を堪能できたことだろう(レ・ミゼラブルは二度鑑賞して二度目に泣くほど感激した)

「レインマン」の演技を知らずにいれば、ダスティン監督という触れ込みに過剰に期待することなく、「老人たちの希望を描いた良作だな」と満足したことだろう。

そう。私はダスティンホフマン監督への期待が過剰過ぎたのだ。

ヴェルディ生誕200周年記念という触れ込み。
もっと音楽を聴かせてくれることを期待していた。
で、なければ主演二人の人生をもっと掘り下げる描写とかが欲しかった。

どっちつかずな作風になっちゃって、愉しみの舵をどちらに向ければいいのか判断しかねるままにエンディングを迎えた。率直な感想。

主演のマギー・スミス。この人はいい雰囲気あります。昔はさぞかし別嬪さんだったんだろうなぁ。
いつまでも、女性を口説いていたいので、ウイルフ・ビンド(ビリー・コノリー)のようでいたいもの。
とはいえ、実際の私はレジー(トム・コートネイ)のようにウジウジしているタイプ。
まぁ、だからこそ、陽気なウイルフに憧憬を抱いてしまうんでしょうが。

エンドロールに、各音楽家たちの経歴と過去の写真を流すのだが、これが大体においてかっこよいor素敵なのである。
中でも1名、今のお姿からは想像もできないような過去のお顔を観て、無意識に「うわっ」と叫んでいたようだ(劇場の中もそんな雰囲気になった)

劇場は4割くらいの入りで、私より年下は親子連れで来ていた中学生の男子生徒がひとり
残りは皆還暦を超えていっているような人が圧倒的に多かった。

幾つになっても、人は音楽を愛する
何より幾つになっても人は人と関わり、人を信じ、人を愛するのだなぁ。

ホント、ダスティン・ホフマンが監督ということを知らずにいれば、感激度はもっと高いんだろうが。
尤も、ダスティン・ホフマンが監督してなければ、この映画を鑑賞には行かないんだろうが...。


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